【南アフリカの日系企業】三菱商事
こんにちは。
今日は南アフリカで日系企業はどのような事業をおこなっているのかについて書いていきます。
今回は三菱商事について書きます。
三菱商事は財閥系の総合商社で、そのなかでも2017年3月期の決算において純利益4402億円でトップに立っています。
まさに日本を代表する会社です。
南アフリカでの事業内容
・主にステンレス原料となるクロフェロムの生産を手掛けるハーニック・クロフェロム社の経営・事業活動に参画
1995年に設立されたハーニック社はヨハネスブルグ近郊にあるフェロクロム(ステンレスの製造原料)製造販売会社でクロム鉱石の採掘、フェロクロムの精錬・販売まで一貫して行っている会社です。
約11億トンある世界のクロムの約74%が南アフリカにあるとされ、世界一の産出量を誇っています。
同社は年間生産量で世界 第4位、世界シェア7%を占める約 42 万トンのフェロクロム製造していました。
2000年3月、南アフリカにおいてクロムの商権獲得に乗り出していた三菱商事が、最 初、9.35%の株式を取得する形で資本参加を実現。その後、2002 年 8 月に当時のハー ニック社の主要株主との株式売買契約が成立し、三菱商事がハーニック社の株式 53.475% を取得し最大の株主となりました。
これは三菱商事として外国の鉱山の経営権を取得した初めての事例となりました。
しかし、2017年9月、会社更生手続きの開始を申し立てることを決議したと発表しています。
フェロクロム市況の低迷が影響し資金繰りが悪化していることから、自力での再建を断念し今回の措置に至ったようです。
実際に三菱商事と収益に占める資源の割合が大きく、資源の価格下落を受けたことがそのまま2016年3月期の創業以来初の連結最終赤字(グループ企業を全て合わせた決算)につながっています。
その影響で、資源に依存した収益構造は見直しを迫られているようです。
参考:https://abp.co.jp/PDF/ABP_List_Japanese_Companies_Doing_Business_in_Africa_Jpn_2017.pdf